おそらく多くの非ネイティブの人が、英語を使いながら一度は相手から聞いた質問に対して、「Yes」または「No」の中でどっちが正しいか悩んだ経験があると思います。特に否定疑問文の場合、もっと混乱した状況に置かれることがあります。今日は、否定疑問文に対する答え方について解説します。
ここにリンゴが一つあると仮定してみましょう。 しかし、あなたはこのリンゴを食べる気はしません。この時、誰かがあなたに「You didn't take any?」と聞いたら、あなたは「Yes」または「No」の中でどう答えますか?
英語ネイティブの答えは「No(I didn't take any)」となります。 英語を母国語としていない人は、自然に「Yes」の答えを思い浮かべるかもしれません。直観的に考えると「Yes(I didn't take any)」という答えが正しいと勘違いしやすいからです。
しかし、英語では「No(I didn't take any)」が正しい表現です。英語で「No」は、答えに対する肯定的な意味を含み、「I didn't take any」を意味することになります。つまり、否定疑問文の質問に対しても、肯定の質問と同じ考え方で答えれる必要があります。以下の例でより簡単に理解することができます。
A: Did you take any?
B: No (I didn’t take any).
相手の質問に対して正確な意思で答えられるか悩んだら、明確に「No, I didn't take any」のように文章を作って答える方法があります。もしくは、質問に対する答えが「Yes」なのか「No」なのか、紛らわしいものなら、「I didn't take any」と答えることもできます。 逆にあなたが質問をする立場なら、肯定の質問をすることで相手が混乱しないようにすることができます。
次は、否定疑問文のもう一つの例示です。
Cindy: You didn’t go to the party?
Daniel: No, I didn’t.
Cindy: Why?
上記の会話で間違ったところを見つけましたか?
「Why?」ではなく「Why not?」が正しい表現です。「なぜパーティーに行かなかったか?」といった否定の理由を問う質問に対しては、「Why not?」という否定の質問をします。 以下の例示で理解を深めることができます。
“Why (did you) not (go to the party)?”
おそらく英語を母国語にしていないほとんどの人は、「Why」と答えるでしょう。なぜなら、他の言語では「Why not」という表現が存在しないからです。また、多言語では「Why」にあたる表現だけで、肯定と否定の理由を同時に問うことが可能だからです。
次の会話では、どこが間違っているでしょうか?
Ellen: I didn’t go to the party.
Patrick: Me, too.
Patrickは、自分もパーティーに行かなかったと答えています。英語以外の言語では、肯定の質問に同意することと同様に、上記のように肯定で答えるのが一般的ですが、英語では否定文に答えるためには「Me neither」または「I didn't go either.」という否定の形で表現します。
以下は、否定の質問に対して正しく答えるもう1つの例示です。
Gemma: I couldn’t understand anything he said.
Harry: Me neither.
なぜ英語は、肯定と否定の答えを区分しているでしょうか? それは実際、英語を普通に使うネイティブさえよく理解していない部分です。
また「否定の質問に対して肯定の質問のように答えるようなら、どうしてもそも肯定的な質問をしないのか?」という疑問を抱くことになります。しかし、こういった文法規則は、前にも言及したようにネイティブもよくわからなくて疑問を抱く、まるで哲学の領域にあたるものなので、私たち非ネイティブは、繰り返し練習して身につける方法しかないと思います。
まだ、否定疑問文の概念に確信を持てないなら、英語文法チェッカー「Engram」を活用し、否定文を書いて答える練習をしてみましょう。「Engram」が英作文の道しるべとなるでしょう。
参考資料: