「ネイティブスピーカー(nativespeaker)」とは、特定の言語を母国語とし、幼い頃から使用し続けてきた人のことです。幼い頃に他の国へ移住することがなかったら、その言語は大人になっても日常生活で最も楽に話せることになりますね。このような人を通常「ネイティブスピーカー(nativespeaker)」と呼びます。
例えば、アメリカで生まれ育ったSoniaという女性がいると想像してみましょう。Soniaの両親は英語を使い、Soniaも家や学校で英語を使い、大人になっても他の国で暮らしたことがありません。この場合、Soniaはアメリカ英語(American English)のネイティブスピーカーとしての代表的な例示となります。
別の例を挙げると、イギリスで生まれ育ったRandyは、両親の母国語がヒンディー語ですが、彼は家や学校で英語を使います。この場合、Randyはバイリンガル(bilingual)と言えます。ただし、Randyの母国語がはたして英語か、もしくはヒンディー語なのかについては論争の余地があるかもしれません。Randyのようなケースは、言語習得の順序や、民族性、言語能力などによって母国語が決定されることがあります。
Randyは、幼い頃からヒンディー語を学び、学校では早期に英語を習得しました。そして大学を卒業した頃には、英語能力がもっと上手になり、最も楽に駆使する言語(母国語)は英語ですが、Randyは相変わらずヒンディー語も自由に話すことができます。
Randyの場合、イギリスで生まれ自然に英語教育を受けたので、母国語を英語として分類するのが一般的です。しかし、Randyの状況、特に母国語に対する彼の意思が反映されることもあり、客観的な答えを出すことは難しいです。
一部の人は、自分が心の中で考えるときに使う言語が母国語だと言いますが、意外と多くの人が、複数の言語で思考したり、計算したりすることができます。
職場で母国語がなんなのか質問した場合は、一番上手でリラックスして会話できる言語が知りたいときでしょうが、たまには複数の言語を上手に使える人もいます。
複数の言語を上手く使える場合、どの言語が母国語なのかについては、観点や状況によって異なります。例えば、二つの言語に同じぐらいの能力を持っている場合、より頻繁に使用する言語、もしくは幼い頃から学習した言語を母国語として主張することもあります。これは、色んな背景や要素から判断される問題なので、様々な見解があり得ます。
Age ranges
通常、言語を学習し始めた年齢から、その言語を母国語として定着できるかを推測します。 もし、以下の年齢範囲のいずれかで、特定の言語を学び始め、成人になってもその言語を使い続けたら、その流暢さを表すレベルは、次のように分類されます。
- Ages 0-8: native speaker
- Ages 9-10: depends on how active the person is in learning the said language
- Ages 11-12: non-native speaker who can become fluent with ease
- Ages 13-17: non-native speaker who can become fluent with effort
- Ages 18+: non-native speaker who can become fluent with much effort
幼い時(0~8歳)に言語を学ぶとネイティブスピーカーになります。9~10歳の時には、どれほど積極的に習得するかによって異なります。11-12歳に学習し始めたら、比較的容易に話せる非ネイティブスピーカーとなり、13-17歳の時は努力次第に上手く話せることができます。18歳以上になると、多くの努力が必要ですが、非ネイティブスピーカーでも言語を流暢に駆使することもできます。
子供の場合、脳の発達につれ両方の脳半球(左脳と右脳)を使って言語を習得する特性があるため、言語をより自然に学ぶことができます。幼い頃に言語を学んだ人は、その言語を論理的で社会的な状況下で自然に習得するので、ネイティブスピーカーのように言語を駆使できるようになります。
通常、成人になってから新しい言語を学ぶとき、主に左脳を活用します。左脳は、右脳より論理的・合理的・客観的な思考と関連があり、習得した言語に感情的な偏見が少なくなる傾向があります。 ただし、社会的な信号をはっきり把握することは難しいかもしれません。
当然、人によって言語習得の経験や能力は互いに異なる場合があるため、上記で紹介した年齢範囲がすべての人に適用されるわけではありません。
例えば、13歳の頃にイギリスに移住して生活しているうち、以前の言語を忘れてしまうこともあり得ます。一方、8歳の時にアメリカに 移住した場合は、両親が英語を母国語としないため、別途の教育課を受けることもあります。この場合、両親の母国語と英語を同時に学ぶことになりますが、結局家内で会話する時、両親の言語をより頻繁に使うことになります。
子どもの頃に3つ以上の言語を学べたり、3か国以上の国で暮らすこともあり得ます。この場合は、相当複雑になり、上記の例示とはまた違うケースとなる可能性があります。
What is a"Non-native Speakers"?
「非ネイティブスピーカー(non-nativespeaker)」は、母国語ではない特定の言語において、特定の時期から学習した人を意味します。もし、10歳以後にその言語を学習し始めた場合、その人は非ネイティブである可能性が高いです。非ネイティブは、言語を学ぶ過程で自分の母国語を活用して新しい言語を理解し習得します。ただし、非ネイティブだからといって、必ずしもその言語を流暢に話せないわけではありません。成人期にその言語を学習し始めたとしても、発音、イントネーション、アクセントとは関係なく、その言語を流暢に話せる場合もあります。
たとえば、前で言及したRandyの両親は、20代にインドからイギリスに移住しました。インドではヒンディー語のコミュニティの中で生活する中で、ヒンディー語を主に使って暮らし、英語を第2言語として学び、また、マラティ語も少し話せます。 学校では全科目をヒンディー語で勉強し、成人になるまで家族や知り合いともヒンディー語で会話したので、彼らの母国語はヒンディー語となります。
最近インドでは、生まれた直後、あるいは子供の頃から英語を習得することが多いですが、Randyの両親の場合は中学校から英語を勉強しました。彼らは自然に英単語をヒンディー語にフィルタリングしながら学ぶようになり、例えば、「potato」という英単語をジャガイモのヒンディー語と連結して覚えたりしました。しかし、イギリスに移住した後は、英語をもっと上手に使うようになり、もはやスムーズにコミュニケーションできる水準になりました。これは、流暢に英語を駆使できる非ネイティブ(fluent non-native speaker)の代表的な例となります。
What does it mean to be fluent?
言語が上手であるということは、自分の意思を容易かつ明確に伝えられる水準を意味します。言語を上手に駆使するためには、スピーキング(specking)、ライティング(writing)、リスニング (listening)、リーディング(reading)のすべての領域で一定の実力に至らなければなりません。多くの人が「話す」ことさえ上手ならば、言語実力が高いと思いますが、言語は意思疎通のための双方向の手段です。 スピーキングとライティングは自分の考えを伝える能動的な手段であり、リスニングとリーディングは情報を受信し相手を理解する受動的な手段です。言語が上手であるということは、これら4つの領域に優れていることを意味します。
Native language, mother tongue, primary language, first language?
Native languageの正確な意味、そしてmother tongue、first language、primary languageなどの用語の違いは何でしょうか?
Native languageとmother tongueは、通常同じ意味で使われ、たまにはnative tongueとも呼ばれます。これらの用語は、子供の頃から学んできた言語で、一番流暢に話せる言語を意味します。例えば、Soniaのnative languageは英語で、Randyのnative languageも英語ですが、一部の人はRandyのnative languageをヒンディー語と判断することもあります。
では、first languageとは何でしょうか? この用語に関しまして、原語論争のような議論があります。 一般的にfirst languageをNative languageと同じ意味で区分します(ただし、この定義には曖昧な側面があります)。一部では、first languageをこれ以上使わない場合にも、初めて習得した言語として定義し、また 一部からはfirst languageを最も流暢に駆使できる言語として定義することもあります。
もし、会社であなたのfirst languageが何なのかと聞かれたら、最も上手に話せる言語を答えたらいいです。なぜなら、会社はどれほど流暢に言語を話せるか、そのレベルに興味があるからです。
Primary languageは、日常的なコミュニケーションで最も頻繫に使う言語を意味し、普通は母国語(native language)が、primary languageとなります。しかし、人によっては、native languageとprimary languageが異なる場合があります。
例えば、Emiliaはドイツで生まれ育ちましたが、小学校で英語を学び始めました。また、ドイツの大学を卒業しましたが、イギリスに移住した後は英語のみでコミュニケーションするイギリスの会社で働き、テレビ番組など英語のコンテンツを楽しみ、イギリス式とアメリカ式の両方の本を読みます。 彼女はドイツにいる家族や友達と連絡するときのみドイツ語を使います。この場合、EmiliaのPrimary language は英語と言えます。
2番目、3番目、4番目の言語はどうやって定義したらいいでしょうか。ほとんどの場合、言語の熟練度に応じて、一番上手な言語から順番を付けるのが一般的です。履歴書やCVには、熟練度の順番で言語を記載することをお勧めします。雇用主は志願者の駆使する言語能力を最も重視しているからです。 言語習得の順序ではなく、言語能力を優先して記載した方がいいです。
Terms describing proficiency for your resume
履歴書やCVで、言語能力を表すために使用できる様々な用語があります。以下に、最も一般的な用語とその意味を紹介します。
- Business professional/fluent: able to communicate in a business setting and implies high fluency
- Professional working proficiency: same as business professional/fluent
- Full professional proficiency: can mean the same or a step higher than business professional/fluent and professional working proficiency
- Limited working proficiency: unable to use language in a business setting but most likely conversational or at least at beginner level
- Native (speaker): the highest level of mastery of the language and is easily at a business professional level
- Fluent*: can express what he/she/they want(s) to communicate easily and articulately but does not necessarily mean at a business professional level
- Proficient*: can express what he/she/they want(s) to communicate adequately at an advanced level but does not necessarily mean at a business professional level
- Conversational: can hold a conversation but not at a business professional level and also a lower level of mastery than fluent or proficient level
- Beginner/elementary/novice/basic: able to understand simple phrases and words but not yet able to hold a smooth conversation
- Intermediate: conversational at the language but not at a business professional level
- Advanced: highly proficient and fluent at the language but may not necessarily mean at a business professional leve
「Fluent」と「Proficient」の解釈にあたって、その熟練度に関わる論争があります。特定の言語を上手に話せるということは、その言語を使えるだけではなく、高度な水準でコミュニケーションできることを意味します。
ほとんどの人は、Fluentの意味をネイティブまたは、ネイティブレベルに近い水準だと思う傾向がありますが、Proficientはそういったレベルには至りません。したがって、通常FluentがProficientより高いレベルを示します。
しかし、企業の雇用主は支援者がビジネス環境で言語をどれだけ使えるかに関心があるため、履歴書には「business professional」または、「limited working proficiency」などの用語を記載することが多いです。
参考資料:
https://csb.uncw.edu/cen/docs/determining language proficiency.pdf