「知っておくといいグローバルSaaSスタートアップ」Part1に引き続き、2023年にB2B SaaS市場で注目されているスタートアップをさらに紹介します。 Part1は、次のURLから確認できます。

B2B SaaSとは? 知っておくといいB2B SaaSスタートアップ 10社 - Part 1
B2B SaaSとは、企業間(Business-to-business)のサービスとしてのソフトウェア(Software-as-a-Service)の略です。ビジネス-to-business(B2B)は、企業間の取引もしくは、相互作用を意味します。この内容としては、製品、サービス、または情報の交換などが含まれます。

6.  Lemlist (リンク)

Lemlistは、コールドコール(Cold calling)のメール送信と自動化された後続作業、そして、営業の自動化に有用なツールです。 2017年にフランスで創立され、メールキャンペーンやA/Bテストを通じて、ビジネス連絡と応答率を高めることができるソリューションを提供しています。 このソフトは、メールキャンペーンの成果を分析し、企業がデータを基盤として意思決定できるように支援し、HubSpot、Salesforce、Slack、Zapier、Asana、Calendly、Airtableなどの人気プラットフォームとも連動できます。

Lemlistはスタートの時代から小規模チームから始め、外部資金なしで年間収益25万ドルに達する速い成長を遂げた企業です。そしておよそ3年半で、1億5千万ドルの価値を持つグローバル企業に成長しています。

*コールドコール(Cold calling)とは
潜在顧客にアプローチをするアウトバウンド営業方式のことです。 潜在顧客は、外部営業からの連絡を全く予想していないだけではなく、さらには購入意思がなかったり、非常に少ない場合が多いため、コールドコールと呼ばれます。

7.  DocSend (リンク)

DocSendは、文書、プレゼンテーション、コンテンツメディアを管理・共有および追跡するプラットフォームです。2013年の創立以来、着実な成長を見せ、ウォーターマーク、アクセス制御、パスワード保護などの高度なセキュリティ機能でユーザーコンテンツを保護します。DocSendは、Eメールの添付で共有されるファイルが保安リスクに露出された場合や追跡が困難な問題を解決するSaaSソリューションです。

また、文書のどんなページから主に流入するかといったデータを含め、企業コンテンツがどのように相互作用するかを分析して提供します。DocSendは、Googledrive、Salesforce、HubSpotなどとも連動できます。

DocSendの製品に中点をおいた成長は注目を集め、2021年にDropboxは、DocSendを1億6500万ドルで買収することになります。少数の職員で構成されたチームだったですが、DocSendはサブスクリプションモデルで数百万ドルの収益を生み出してきました。DocSendは、現在Dropboxの運営子会社として成長し続けています。

8.  Drift (リンク)

Driftは、2015年から顧客エンゲージメントおよびリードジェネレーションのためのソリューションを提供しています。このプラットフォームは、チャットボットを通じてカスタマイズされたメッセージ、ライブチャット、Eメールマーケティング、自動予約などの機能を提供し、企業の顧客エンゲージメントを高めることに最適化されています。また、チャットボットはリードを生成して維持することで、高い転換率と実質的な取引まで繋がるようにサポートします。

Driftは、顧客の好みと行動に対する分析とインサイトを提供し、企業が顧客のニーズと必要に応じて、長期的な収益を生み出すように支援します。また、Marketo、Salesforce、Google Marketing Platform、HubSpotなどの有名なマーケティングSaaSツールと連動することもできます。

新型コロナウイルス感染症が発生した以来、多くの企業がDriftを活用するようになり、数千の有料顧客を確保したDriftは、いわゆるユニコーン企業として名声を高めています。ユニコーン企業とは、企業評価額が10億ドル (1ドル110円換算で1,100億円) 以上で、設立10年以内の非上場ベンチャー企業を意味します。Driftは、他企業の成長を助けながらも、毎年数百万ドルの収益を創出しています。

9.  Chili Piper (リンク)

Chili Piperは2016年に設立された会社で、スケジュール調整、ルーティング・購買追跡などの作業を自動化し販売プロセスを簡素化するソリューションを提供します。これによって、販売担当者は顧客とのミーティングスケジュールの調整にかかる時間を数百時間から数千時間まで節約することができます。また、ソフトの知能的なルーティング機能により、リードが迅速かつ効率的に販売担当者へ伝われます。 Chili Piperは、販売会議の成果指標を追跡して分析する機能も提供し、Salesforce、Hubspot、Zoomなどの人気プラットフォームとも連動します。

Spotify、AirBnB、Shopifyなどの大手企業は、ChiliPiperを利用してインバウンド転換率を高め、全般的に収益を増加しています。Chili Piperは、2016年に創立された以来、2020年に6千万ドルの価値で始まり、2021年の最新投資ラウンドでは、6億2,500万ドルという爆発的な成長を遂げています。

10.  ClickUp (リンク)

ClickUpは、2017年に設立されたプロジェクト管理SaaSです。テンプレート機能でカスタマイズの可能なワークフローとシステムを提供し、主要なタスクを割り当てたり、重要なタスクに優先順位を付けたり、サブタスクを作成し進行状況を追跡したりすることができます。

また、ClickUpは、それぞれの作業やプロジェクトに使われた時間を記録、ワークフローのボトルネックをチェックし、様々な性能指標に対した分析情報を提供します。これによりユーザーは、組織の生産性と効率性を向上するにあたって、データ基盤の意思決定をすることができます。ClickUpは、Googledrive、Slack、HubSpot、GitHubなどのソフトサービスと連動します。

ClickUpは、現在年間収益2億ドルを予想し、2022年には100%の成長率を記録しました。比較的に最近登場したスタートアップですが、ClickUpは、すでに数十億ドルに達する価値を持ち、10万人以上の有料顧客を保有しています。

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参考資料:

What Is B2B SaaS? Top 10 B2B SaaS Startups to Know - Part 2
Welcome to Part 2 of “What Is B2B SaaS? Top 10 B2B SaaS Startups to Know” Following on from Part 1, we’ll be taking a closer look at some of the startups that are gaining attention in the B2B SaaS market in 2023.